Month: 3月 2017

ヒロイズムinterview 第三位!枯葉

皆様
事務局の金です!みなさまこんにちは!

今日はいくらか暖かい日でした!若干季節外れではありますが、先日のヒロイズムアンケートもいよいよ第3位!枯葉のインタビュー記事です!
どうぞお待たせしました!♪

*****************

こんにちは!本日お話する曲はコズマの「枯葉」です。いよいよフランスの曲ですね。シャンソンを歌うようになったきっかけはありますか?
(坂下)そうですね、日本には素晴らしいシャンソン歌手もいらっしゃいますし、わりと独立したジャンルだと思います。シャンソンは「歌ではなく語りだ」という話もありますよね。ずっとシャンソンを歌ってみたいという気持ちがありましたので、ファーストアルバムに入れることになりました。

ーシャンソンと歌曲はどう違いますか。
(坂下)大衆歌曲と芸術歌曲といった違いですね。芸術歌曲はピアノ伴奏まで一音一音しっかりと描写されてあります。様式美として完成されている芸術ですのでそれ通りに演奏することに意味があります。それがいわゆるクラシックっぽさですね。

一方、シャンソンはコードが書いてあり、後は自由に弾くこともできます。歌もリズムを崩したり、言葉に合わせて音をアレンジしたりできます。シャンソニエでは歌手が歌う直前にピアニストに渡してひそひそと、(今日はこんな気分だから、このくらいのテンポで)とか言いながら、ほぼ即興で演奏されるようです。どちらも興味深いですよね。
HEROismでいうとフォーレ、アーン、プーランクの曲(トラック2~トラック4)が芸術歌曲で、この枯葉はシャンソンですね。

ー枯葉を歌おうと決めた理由はなんですか?
(坂下)音大時代、高級老人ホームで歌う仕事をしていて、その時一緒に歌っていた一人がシャンソンを始めちゃって、シャンソニエに連れていってくれたんです。その時、「枯葉」を聞いて、これは歌いたい、と思いました。

ーシャンソンを歌うとなった時にクラシックをやっている方々からの反応はどうでしたか?
(坂下)「遊びで歌ってるんだ」「あんなのも歌ってるんだね」といった感じの反応が多かったですかね。でも中には、こういうのをやりたいと思う人もいるみたいで「実は僕もそういうのを歌いたいんですよね」と言う人もいました。でもやはり現在でもクラシック歌手としてシャンソンを歌うという人はたくさんはいないかも知れないですね。ジェラール・スゼーを知っていますか?

ージェラール・スゼー?
(坂下)はい。かつて有名なフランスのリリックバリトン。クラシックもシャンソンも、男性の曲も女性の曲も歌っていたんですよね。あの時代なのにああいうのがよく歌えたのか、または昔だからこそオープンだったのか。僕も彼のように歌ってみたいと思ったんです。そして、実は、スぜーと一緒に音楽活動をしてきたのが、僕の先生のダルトンボールドウィン氏なんですよね。それでダルトンに聞いてみたんです。

ー色々歌ってみたいと。
(坂下)はい。シャンソンとか。そしたら「それはアートじゃない。やめなさい。」と言われちゃって、教えてほしいと言っても全然だめでした(笑)。でもスゼーは歌っていたわけで。ダルトンの伴奏で歌いたくて一所懸命説得したのかなと思うと何だかほっこりしまして。と思うと、私もそういう歌手でありたいと思うんですよね。「芸術じゃない」と言われても「これはいい曲」と説得させる歌が歌える歌手になりたいと思います。

ー坂下の枯葉を作るために努力したのは何ですか?
(坂下)私はそれこそシャンソン歌手ではないので、自分の感覚で語ろうとしました。個性を出すために考えたというよりも、自分のアイデンティティはクラシック歌手であるということを考えながら、いつも歌っているような感情の中で語ることを意識しました。後、「語り」を意識しましたが、朗々とではなく自分の気持ちの中で歌いました。内面に向かって静かに語る。声を大にして歌いたくなかったです、この曲は別れた相手を想いながら、ただ一人、恋の儚さを思う曲ですから。声量を少なくすることではなく、高音のところをディミヌエンドにするなど、本当につぶやくというか、表現としてつぶやきにしようとしました。声楽テクニックの用いてシャンソンの良さを伝えたかったです。

ー坂下さんの声がとても悲しく聞こえる曲ですが、失恋した後に歌いましたか?(笑)
(坂下)前、パリには頻繁に行っていたんですよね。一週間いて、一週間日本に帰って、また行って。そう繰り返す中で、いつのまにか秋が来て、パリに着いた時に枯葉がばーっと落ちたんですよ。パリの秋はじわじわとくるものではなく、突然来るんですよね。大きい葉っぱがどーんと。そういう道を歩くことによって、その曲を身近に感じることができて感情移入しやすかったです。自分の失恋とかではなくてですね(笑)。

ー具体的にはどこでパリの秋を感じましたか?
(坂下)マドレーヌ広場です。素敵なところです。あそこを訪れたらそれはそれは大きな葉っぱが一斉に落ちて。その時この「枯葉」を思いながら散歩していました。今でも覚えているというのは、その風景とこの曲がすごくマッチングしていたんでしょうね。やはり東京の秋の風景ではなくフランス語で作られた曲だからか、向こうの風景の方がしっくりきますよね。

ーこの記事を読んでいる方々も次パリに訪れたらマドレーヌ広場を散歩してみたくなりそうですね。
(坂下)その時にはヒロの「枯葉」を聴いてくださいね(笑)。

ー前回のインタビューから感じましたが、坂下さんは歌を「視覚的に」歌うことが得意な気がします。
(坂下)歌は講義や講演会ではないので、押し付けたり言葉や自分の感情だけを届けても成功しないと考えます。もちろん歌詞も重要ですが、音楽そのものが作り出す情況と雰囲気、空気感。そういうものを伝えたいんです。音楽を聴かれる事で風景が浮かんでくるのを楽しんでいただきたいと思っています。

ーシャンソンは既に和訳されているものが多いと思いますが、フランス語で歌った理由はありますか?
(坂下)私としては原曲通り歌いたかった。原曲の素晴らしいものをそのまま伝えること、それを伝えることがクラシック歌手の役目の一つだと思います。日本語の歌詞も素敵ですが、やはり原語と意味も雰囲気も異なってくる。歌手の役目は新しく作り出して歌う歌い手と、歌い継いでいく歌い手がいて、私自身は後者だと思うんですよ。「歌い継ぐ」ということが自分の使命だと思います。

ーフランス語の歌を歌う時のテクニックは何がありますか?
(坂下)フランス語には母音が16個、つまり日本語の「あいうえお」の3倍の数なんです。なのでまずは母音をつかむのに努力しました。クラシックの唱法というのは母音唱法ですので。母音がないと声が響かないんです。

ーどのように習得したんですか?
(坂下)音大時代フランスに留学していた日本人の先生に教えてもらったこともありましたが、あまりしっくり来なくて。直接フランスに行って母音の勉強をし、フランス人のディクションの先生の顔を真似しながら歌ってみたんです。そしたら歌い方が根本的に全く違うんだということに気付きました。口だけ使って、二次元に母音を発しても閉じた音になって響きが乗らないし、歌にならないんです。舌を使って顔で音を出さなければいけないんです。

ー他に何を気にして歌っていますか?
(坂下)当然のことですがCDに収録する時と大ホールで歌う時には、同じ単語でも違う発音に変換します。特に大ホールでは、普段のフランス語の発音とは異なる巻き舌のRで歌うんです。声を遠くまで届けるために。また、フランス語には鼻音が多く、しかもそれが日本語の助詞の「私が」などと異なり、重要な箇所に入っているんですよね。大きなホールで鼻音のまま歌うと声が届かないので、極端な話、全く違う単語の発音となります。

ー次は母音に集中して聴いてみますね。フランスのシャンソンが日本でも人気がある理由は何だと思いますか?
(坂下)日本にもシャンソンの心境に近いものがあります。例えば「さくら横丁」という日本歌曲。それですよね。終わってしまった恋を語るのではなく、その後どう?と聞いても、終わった後何も始まらない。一人で桜でもみようといった終わったものに対する儚さ。感情を入れるというか感情すらが枯れているような状況の中で、その感情を秘めながら一人で黙々とパリの街を歩くといった状況に共感できる部分があるのだと思います。

ーこの「枯葉」は日本でも色々な方が歌っていますが、坂下バージョン以外にいいなと思うものはありますか。
(坂下)アルバムじゃなくていいんですよね?実は昔、何かのドラマで研ナオコさんが歌ったんですが、それがまた低い声で、しみじみと歌っていて、いいなと思いました。それから淡谷のり子さんも素敵でよく聴いています。

ーこれからも坂下シャンソンを聴いていただくチャンスはありますか?
(坂下)今までも積極的にコンサートのプログラムに入れていましたけど、これからも皆様に良いシャンソンをお届けできるようにライフラークとして歌い継いでいきたいなと思っています。

ーセカンドアルバムにもシャンソンは入るのでしょうか?
(坂下)….お楽しみに(笑)
*****************

坂下忠弘音楽事務局
担当:金
——————————–
108-0071
東京都港区白金台5-2-5-525

春の小笠原クルーズメインショーが終演しました!

皆様
こんにちは!連休はいかがお過ごしですか?
電波の繋がらない海の上の5日間が終わりまして、今朝神戸港に戻ってきました。

さすがの世界遺産、小笠原諸島でした。船で行くには東京からも丸一日かかります。でも東京都。とても素晴らしい自然。とても不思議な感じでした。
街並みは日本で植物は亜熱帯の台湾のような街路樹で、海はハワイのような、そして品川ナンバーの車が走っていました。野ヤギが走っていたり楽園のようなところでした♪

そろそろ東京が恋しくなってきたので戻ってリフレッシュで東京生活をスタートします♪

昨日のショーも二回分たっぷりと歌わせていただいて無事終演しましたよ♪♪
揺れに加えて様々なアクシデントもありましたがそれも含めて楽しむことにします✳︎✳︎

さて、先日の言葉のないミロンガのインタビュー、思いが詰まっているのをお分りいただけましたか??笑
パラパラっと楽譜をめくったらちょうどそのページだったなんてw
出会いを感じますね♡
次回もお楽しみにお待ちくださいね♪^_^

ここで、今回の旅の写真をどうぞ!

画像

img_8360

画像
ピアノの増田みのりさんと

img_8590-1

画像
青い海です!

img_8816

画像
少し変わった模様のある岩の前で。

img_9076

画像

img_9074

坂下忠弘

p.s.メールブログご登録のお客様で画像をご覧になるお客様は、下のURLからご覧ください。

ヒロイズムinterview 第二弾 !言葉のないミロンガ

皆様こんにちは!事務局の金でございます。大変お待たせ致しました!
HEROismインタビュー第2弾をお送りしますので、どうぞお楽しみくださいませ♪

* * * * * * * * * * * * * * * * * *
ーこんにちは。最近は忙しいようですが。
(坂下)セカンドアルバムの準備とにっぽん丸クルーズの準備などで忙しく過ごしていました。クルーズでは、歌に加え、ピアノソローや弾き語りも披露する予定です!

―前回のインタビューは大好評でしたね。事務局にもたくさんのお褒めの言葉が届きました。
(坂下)本当そうでした。たくさんの方々からご好評頂いて、とても嬉しかったです。今回も宜しくお願い致します。

ー本日お伺いしたい曲は、前回ご紹介した「アルフォンシーナと海」同率5位にランクインしたピアソラ作「言葉のないミロンガ」です。まず、「ミロンガ」とは何ですか。
(坂下)ミロンガとは音楽のジャンルの一つで、アルゼンチンとウルグアイの伝統舞曲のことです。一時期廃れた時もありましたが、それをピアソラが再現したんです。ピアソラはタンゴで有名ですが、パリにも留学していて、クラシックの勉強もしっかりしていたんですよね。そしてアルゼンチンの伝統音楽であるミロンガをクラシックと融合して芸術に昇華させたんです。だからクラシック歌手が歌っても全然違和感がないんですよね。

ーインターネットで「言葉のないミロンガ」を検索してみたら坂下バージョンしか見つかりませんでした。
(坂下)多分、他に歌った人はいないと思いますよ。そもそも楽器の曲ですから。

ー楽器の曲?!どうしてこの曲を歌おうと思ったんですか。
(坂下)ピアソラの曲は昔から大好きで楽譜もいっぱい持っていたんです。ぺらっと楽譜を捲った時この曲が出てきて、どんな局か知らずに歌ってみたんです。楽器の曲は音域が広くて難しいんですが、なんだか歌えちゃって。メロディを歌っていたら何かこみ上げてくるものがあって心に響いちゃったんですよね。それで衝動的に選んでしまいました。この曲は絶対アルバムに入れると。

―いい出会いでしたね。
(坂下)本当いい出会いだったんです。

ーピアソラの曲に歌の曲はないんですか?
(坂下)ありますよ。ミルヴァというタンゴ歌手がよくピアソラの歌を歌っているので、タンゴそのものという感じでしょうか。クラシック歌手がタンゴを歌うということに違和感が強い人も多くて、ピアソラの曲から探そうとはしないんですよね。でも、本当に良いメロディが多くて。メロディの宝庫だと思うんです。

―この曲が上位にランクインすると予想していましたか?
(坂下)順位は予想していなかったのですが、これは良い曲だという自信はありました。ただ収録は色々大変で、声楽的に不安はあったりもしました。

―どういう不安がありましたか?
(坂下)実は、HEROismの収録は三日間で行いましたが、このミロンガは初日に歌ったんですよね。実はその日、喉に結節ができていて、また熱もあって。ものすごく体調が悪かったんですよね。5-6分歌って、2時間くらい倒れていて、また5-6分歌って。歌い手としては体力管理は最も基本ですから、収録後も不安はありました。

―どうして初日にこの曲を収録しようと決めたんですか?
(坂下)この曲はなかなか難しい曲なので、まだ体力があるうちに録音しようと思っったんですよね。もっと悪化してしまったらこれは歌えないと思って。結果、二日目からは回復したので一番体調が悪いときに歌ったことになりました(笑)。そういう情況で、収録後もこれはだめだと思っていたんですが、意外なことがあって。

―意外なこととは?
(坂下)音響のエンジニアさんとプロデューサーさんがなかなか良いと、これを収録しようと言ってくれたんですよね。その時一つ気付きがありました。自分が良いと思う声だけが良い声ではないのかも知れないと。それからまた聞き返してみると自分でもなかなか良い曲だなと思って。声が朗々と出るというよりも内面の辛さが出てくるという意味で、この曲と合っていて、良い味が出てきたと思いました。まああんな体調では二度と歌いたくないですけどね(笑)。

―そういう状況だったとは思えないほど非常に繊細に歌っている曲だと思っていました。何を表現しようとして歌ったんですか?
(坂下)歌詞がないということは、感情を動物のように表現することだと思うんです。言葉は人間だけのものですから。例えば動物のほえ声など。それが本能的なところなので、動物のような本能を表現することを心がけてみました。後、その都度、状況を考えながら、物語にして暗い曲調のまま静かに消えるようにおわることを表現するようにしました。ハッピーエンドではないと思うんですよね。この曲は。ムンクの「叫び」のようなイメージですかね。

―音も自然でとても綺麗で、すこし夢幻的な感じでした。
(坂下)このアルバムを収録した時にエンジニアさんは、越路吹雪さんや美空ひばりさんのアルバムを昔作っていた方なんですよね。今の技術でしたら機械で音程の上下さえすぐできてしまうけど、アナログな技術をお持ちで「プロ」の方なのです。ただ単に機械でいじるのではなく例えば、ティッシュを破いてマイクに乗せたり、マイクを背にして歌ったり、ベニヤ板の上に立ち、マイクより少し上のところで声を出したり。そういった微調整により、幻想的になったり、音楽に広がりが出てきたりしたんだと思います。この曲に関してはそんな工夫も施されています。

―テクニックの面についてもお聞きしたいのですが。
(坂下)まず、心がけたのはやっぱりクラシック歌手として歌うことでした。自分のアイデンティティですから。曲自体はバリバリのクラシックの曲ではないからどう歌うか色々と悩み、音源も沢山聴きました。そうして曲をアナリーゼ(分析)していく中で、クラシックに近い側面を少しずつ見つけ始めました。そして音一つ一つ取るのではなくて、つなげてレガートに歌うことを意識しました。誰かから聞いて未だに忘れられない言葉があります。「音はそこにあるのではなく、つむがなければいけないと。魚を食べるような感じで、背骨のようにつながっているもの。それがベルカント(美しい歌)である」と。そのベルカントを意識しながら歌いました。

―他にもありますか。
(坂下)はい。高いところの音はディミニュエンド(一つのフレーズで次第に遠くなり音が消えていくこと)を意識して、辛い曲とはいえ、美しさを第一に意識しました。また、癖をなくすために努力しました。

―癖をなくすとはどんなことでしょうか?
(坂下)感情の癖の話です。誰もが感情の癖をもっていて、感情が赴くまんま野生的に歌ってもいいけど、それを全部抜いて、楽譜のまま歌うことを意識したんですよね。クラシックは楽譜が最も至上です。楽譜に作曲者の意図も含め全てが書いてあります。ピアソラはクラシックもしっかり勉強していたので、楽譜もしっかりしていて、さすが天才、と思います。なので、楽譜通り歌うのが一番美しく、一番クラシック的だと考えました。

―面白いですね。ミロンガとかタンゴとかというジャンルだけど楽譜はクラシック並みにしっかり書いてあるんですね。
(坂下)そこがピアソラのすごいところですね。あともう一つ。ブレス(息)を最後の最後まで研究しました。これはもともと楽器の曲で、ブレスがない曲ですから、曲の邪魔になってはいけないと思って。ここで息吸ったら興ざめだな。など考えながら気をつけました。そしてブレスの仕方。つまり、自分の感情を張って吸うのか、ふぁーっとやんわり深呼吸するのか、そういうテクニックもストーリーと絡ませながら歌いました。

―色々と工夫された結果こんなに美しい曲が生まれたんですね。まとめますと次聞くときには、坂下さんの息の音に耳を傾けながら、高音でそのまま消えていく感じを楽しみながら聞いてみたいと思います。
(坂下)ははは。ファンの皆様もそうしてみてください。

―最後にテレビ番組のような質問を一つしたいと思います。「言葉のないミロンガ」に歌詞を付けるとしたらどんな歌詞になるのでしょうか?
(坂下)え、歌詞?考えたことない。

―今考えてみてください。
(坂下)えーと。あのひ、うむ、心は死ぬ、あのひ…(5分経過)「わたしのこころが死ぬとき/
ふたりが奏でた愛の歌は/あーあーあー(ため息パート)」。はあ、僕詩人じゃないんで。

―ファンの皆様にも歌詞を募集してみましょうかね。
(坂下)あ、いいー、それすごくいい!皆さん!何かいいアイディアありましたら事務局に連絡してくださーい♪

―近々のコンサートで「言葉のあるミロンガ」が聞けるかもしれないですね。どうもありがとうございました。

* * * * * * * * * * * * * * * * * *

皆様こんにちは!

少しずつ暖かさも増す今日この頃。皆さんはいかがお過ごしでしょうか(^.^)

僕は毎日来週からのにっぽん丸、小笠原諸島に向けてのソロリサイタルの準備をしています。ほんとに楽しいです!今年は嬉しい忙しさが続く一年になりそうな予感。

それに加え実は昨日ヒロイズムベスト5の次の曲のインタビューを受けてきました!たくさん喋りすぎちゃったかもしれないですけど…汗
あんな思いやこんな思いまでお話ししてしまいました!でも自分でもこうしてみると1曲1曲に思い入れがあるものだなと再確認できてとても楽しいひとときでした!

近々アップされると思いますのでどうぞ楽しみにしていてください!!!

画像

北海道から歌っている時の写真が届きました!とても素敵に撮ってくださってありがとうございます♪(*^^)o∀*∀o(^^*)♪

img_8085

画像

2017-02-12 15.57.37

p.s.メールブログご登録お客様で画像をご覧になるには、下のURLよりご覧ください。

事務局便り ヒロイズム収録曲 アルフォンシーナと海 インタヴュー

みなさん、こんにちは。坂下忠弘音楽事務局の金でございます。

先日の人気投票で第5位を占めたラミレスの「アルフォンシーナと海」についてのインタビューをお送りします。どうぞお楽しみください。

——-
―たくさんの方々にお答え頂きましたが、結果をご覧になっていかがでしたか?
(坂下)実は予想していました(笑)。というのも、アルバムの曲決めというのは体力を使うんですね。色々とあさって名曲を見つけだすんです。自分がファーストアルバムの曲を決めたときに、「この曲は絶対いいから入れよう」とかではなく、「このシーンにはこの曲がいいだろ」と多様な状況下に自分を置いてそのCDを想定して分散させたので、一曲ずつ違う性格のものになっているんです。だから、一曲だけに8割の方が票を入れたとかではなく全体にばらけてますよね?自分の努力と意図が皆さんと一致したようでなんだか嬉しかったです。ありがとうございます。

―1位のさびしいカシの木も予想していましたか?
(坂下)いや、それは予想外でした(笑)。

―そうでしたか(笑)。その話はまた今度にして、今日は「アルフォンシーナと海」という曲について聞きたいです。まず、これはどういう曲ですか?
(坂下)この曲は、アルゼンチンの作曲家アリエル・ラミレスが書いた歌曲集「アルゼンチンの女たち」の8曲の中の一曲です。日本にはあまり知られていない曲ですが、向こうでは大変有名です。何故ならアルゼンチンの国家的歌姫メルセデス・ソーサが歌ったからです。

―日本で例えると?
(坂下)日本でいう美空ひばりにあたるような方ですかね。フランスのエディット・ピアフのような存在でもあります。フォルクローレというジャンルの歌手です。タンゴのリズムとも似ているし、すこし物寂しい感じがする曲なんです。

―アルフォンシーナとはどういう意味ですか?
(坂下)人の名前ですね。アルゼンチンの有名な女流詩人の。「アルゼンチンの女たち」という歌曲集の中の題材は全員実在していた女性たちなのです。アルフォンシーナは、40代の時にスイスの湖に身投げしたんですよね。自殺だったそうですが原因はわからないと。その人に関する歌なんです。

―この曲との最初の出会いはいつですか?
(坂下)この曲を最初に知ったのは音大3, 4年くらいの時期でした。どこかのアルバムから聞いてずっと好きな曲ではありました。ただ、当時は自分がこれを歌うなんて考えもしなかったんです。まず女性が歌う歌ですし、あと時代的に、当時はクラシック歌手がこういうジャンルを歌うという風潮でもなかったですし。

―なるほど、それではいつこの曲を歌おうと思ったんですか?
(坂下)実は、30歳過ぎくらいにスランプに陥って、1年ほど歌もあまり歌わず、歌をやめようかまで思いました。ずっと歌をやっていていいのかな?もしやるにはお客さんが望む声で歌う必要があるんだと。でもそれが、自分が歌いたい曲と一致しなければいけない。こういった色々なジレンマがあって、色々考えて悩んで、歌おうと決めたのが、このアルフォンシーナ、枯れ葉(youtubeに出てきます)、そして河島英五の酒と泪と男と女(笑)などでした。

―河島英五まで(笑)かなり勇気が必要だったと思いますが。
(坂下)そうですね、その時助けられたのがピアニストの増田みのりさんでした。彼女はNYの留学からちょうど帰ってきて、すごくオープンマインドで、色々と支えてくれたんですよね。「何でもいいじゃん、好きなものを歌ってみなよ」と。そこで性別とか、ジャンルとかの壁を越えた本当の自分が湧き出ちゃったんです。その増田さんと今月3月16日からの日本丸小笠原クルーズでまた共演することになったので、とても嬉しいです。

―そういう経緯があったんですね。でも、様々なジャンルの曲の中でこのアルフォンシーナと海を詳しく聞きたいのですが。
(坂下)はい。実は私、演歌を習ったことがあるんです。すごく前に。学生の時に。まあかじる程度でしたけど(笑)。それで演歌の「こぶし」が身に付いたんですよね。
この演歌のこぶしが何故か向こうのこぶし感に似ていて。西洋の曲をいわゆる「和こぶし」で歌うとおかしくなりますが、アルフォンシーナはおかしくない、むしろ良い感じにフュージョンされたんです。皆さんに「何だか共感できる」という感情を抱いて頂けるのは、そういう要素があるからだと思います。メロディも似ていますしね。

―不思議ですね。地球の反対側だけけどこっちの情緒と似ているなんて。それでは曲の内容
について聞いてみたいと思います。どういうストーリの曲ですか?
(坂下)これは全体的にストーリー性があるというよりも、情況を描いている曲なんです。スイスで身投げしたアルフォンシーナの心境とその海の情況を考えて。実際、歌詞を理解して歌おうとしても難しいんですよね。理解しようとしても離れていってしまうというか。だから歌詞全体の意味をはっきりさせるというよりも、そこに出てくるような情況を表す単語を想像しながら歌いました。海の青さとか、ホラガイとか、乳母とか。いろいろと。

―なんだか難しい感じですね。
(坂下)はい。この曲はかなり霊的なものを感じるんですよね。またアルフォンシーナを一人称として表すときと、二人称として表すときがあります。ぼやけていて、はっきりしない。それがまた霊的な感じ。だから難しいんですよ。波のリズムのような美しくもはかない感じ。

―歌詞を知らずにメロディたけ楽しんでいた私は、愛の歌だと思っていました。アルフォンシーナ!と叫んでいるサビは、アルフォンシーナから捨てられた男の人が彼女を探し求めているのかななと思いました。
(坂下)うーん、アルフォンシーナを呼んでいるこのナレーションも、男性ではなく女性だと私は解釈したんですよね。むしろ、呼んでいるのは身投げした後の彼女自身だと思うんです。自分が自分に話しかけているような。そこの歌詞ってこういう意味なんですよね。「アルフォンシーナ、あなたはいく、あなたの孤独とともに/どんな新しいポエムを探してあなたは行ってしまったのか/風と塩の古代の声は、あなたからその魂を破滅させる/そしてその声は彼女をつれていきつつある。」

―確かにとても霊的な歌詞ですね。しかも一人称二人称が混ざっている。精神分裂のような?
(坂下)そうなんですよ。実際彼女は自殺したじゃないですか。そうやって映画とかによく出てくる海に向かって一歩ずつ入っていく女性のようなイメージ。それを隣で見ていて自分
自身に声をかけている霊としてのもう一人の自分、といったイメージですかね。

―他に好きな歌詞があれば教えて頂けますか?
(坂下)二番の歌詞ですが、「五人の人魚があなたをつれていき、海藻と珊瑚の小道を通っていく、そして光を発するタツノオトシゴたちがあなたのそばをめぐるでしょう」というところです。

―これは死んだ後ですかね?
(坂下)おそらく死んだあとかと。それから「私のために光を暗くしたままにしておいて、海底で眠っている私をそっとしておいて」と。タツノオトシゴとかいるし、海の底というか暗いところにいるでしょうね。そして言います。「彼に言って、アルフォンシーナは戻らないと」。

―海の底の美しい情況となんだか物寂しい感じが両方あります。説明を聞いてからもう一度聞いてみるとスピリチュアルな感じがしますね。最後にテクニカルな質問を一つ。坂下さんの歌を歌う時の綺麗な発音が有名だと思いますが、スペイン語のディクションは何を気にして歌ったんですか?
(坂下)はい。言語って流れがあるじゃないですか。スペイン語の流れで歌うことを意識しました。実はニースに留学していたときにこの曲がとても好きで、いつもコートダジュールの湾に行っては一人で流して聴いていました。すごく合うんですよね。あそこら辺の風景と。その時、ちょうどアルゼンチン人歌手の友達がいたので、色々と歌い方とか発音も教えてもらったんです。スペイン語やイタリア語のようないわゆるラテン系の言語は思っているよりはっきりしていないんです。飛び石のように飛んでいくように歌うのが重要なんだということを学びました。スペイン語特有の巻き舌のRとかもありますが、あまり巻きすぎないで、流れに任せて歌う感じです。

―最後に今回のアンケートに参加してくださったファンの皆様に御礼一言お願いします。
(坂下)みなさんこんにちは坂下です。2015年にリリースさせたこの「HEROism」、業界では2年も経つと古いCDとされてしまいますが、毎日聴いているよ、というメッセージを途切れず頂いていてとても嬉しいです。愛聴盤にしてくださってありがとうございます。セカンドアルバムもあと少しで発売されるのでもう少々お待ちください!ね^^

ーどうもありがとうございました。
——-

以上となります。お楽しみいただけましたでしょうか?
インタビューに関してご意見、ご提案等ございましたらいつでもご連絡ください。
それでは、次回のインタビューをまたご期待ください!

坂下忠弘音楽事務局

hirosakashitamusicoffice@gmail.com
**********