ヒロイズムinterview!第二位 わが愛は真紅の薔薇のように

皆様

ご無沙汰しております!坂下忠弘音楽事務局の金です( ´艸`)季節の変わり目に少しバタバタしてHEROismのインタビュー配信が遅くなってしまい申し訳ございません。音楽に対する坂下の世界観を知れば知る程、8月に発売されるセカンドアルバムも楽しみになりますね♪

本日のインタビューは同率2位に輝く、スコットランド民謡「わが愛は真紅の薔薇のように」です。
どうぞお楽しみくださいませ!

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-お久しぶりです。最近はいかがお過ごしですか?
(坂下)お陰様で旭川市観光大使の就任式に参加してきました。旭川市長に直接会って緊張しました。夜はまだ少し寒かったですよ(^^)みなさんも是非お越しください!お待ちしております。秋にもコンサートがありますし。

-おめでとうございます。さて、今日はスコットランド民謡「わが愛は真紅の薔薇のように」です。同率2位に選ばれました。この曲との出会いを教えてください。
(坂下)はい。この曲に出会ったのは二十歳くらいの時です。当時はやはり色々な人との出会いがありました。今まで会ったことのないような人や、刺激になる人々に沢山出会えましたが、そのうち一人からCDをお借りしました。ですが最初の頃は聞いていても全く興味が持てなかったんです。その後その方とは再会する機会がなく借りっぱなしだったCDを数年後改めて聞いてみるとすごくいいなと思いました。その中の一曲がこの曲です。いつかアルバムを出したら絶対に入れようと決めました。

-またもや偶然な出会いだったんですね。この曲をアルバムの第1トラックに選んだ理由はありますか?
(坂下)とてもいいメロディなので、初めて聞く人も僕と同じように良いと思うだろうと確信していました。それでアルバムの一番最初に入れたんです。

-通りで第2位に選ばれたわけですね。僕も大好きです。
(坂下)そうですね。有難いです。実は、かなり古い曲なので楽譜を探すのもなかなか大変で。やっと見つけて、編曲者の鳴海さんに編曲をお願いして、それを聴いていたら、前奏は薔薇の花がゆっくり開く感じがしました。それを鳴海さんに言ってみたら、やはりそのイメージで編曲してくださったようで。薔薇がゆっくり開くというのは、CDの1曲目として相応しいと思いました。後、英語の歌を聴いたり歌ったりすることがあまりなかったので新鮮な感じもしました。

-クラシックの世界ではイギリスやスコットランドの曲はあまり歌わないんですか。
(坂下)古楽をやっている人とかはいますよね。ルネサンスの時代の音楽や、イギリス歌曲を歌ったりしますが、ですが多くはない気がしますね。やはり、口の形的に英語はとても難しいんですよね。

-歌に適さないとは?
(坂下)イタリア語などと違って、発音の時口をあまり大きく開けないんですよね。だから難しいんです。

-向こうの曲の中で日本で有名なものだと何がありますか。
(坂下)埴生の宿は代表的ですね。スコットランド民謡だとアニーローリや、蛍の光などがそうです。後、グリーンスリーブスとかは断トツで有名ですよね。旧い曲でも既に完成されているもので、そのメロディが何百年を越えて今に残っている。だから現代の私たちが聞いてもいいと感じるんです。良いメロディというものは普遍的なものだと思います。

-この曲、坂下さんの声にとても合っている気がします。
(坂下)収録後に、僕が思うイメージの曲じゃなくなった、だいぶイメージと違うなと思ったのは内緒です(笑)。というのも、最初に聞いたCDの歌手の声は、もっとクリスタルボイスだったんですよね。しかし僕バージョンは、プロデューサーの反応はなかなか良くて。時代、ジャンル、言語などすべてを越えた雰囲気を持った曲に出来上がったので、結局満足して第1トラックに入れたわけです。後、この曲の歌詞も好きです。

-歌詞ですか。
(坂下)この曲の詩は1700年代後半の古いものであって、メロディは誰が作ったかもわからないもっと古いものなんです。内容の背景として当時戦争があって、向こう(戦場)にいても愛し続けるし、海が乾くまで愛すると言う内容の別れを目の前にしての愛の歌なんです。後、「farewell(別れ)」という言葉がグッとくる感じでした。別れるけれど、千マイル向こうにいても愛してるという歌詞。歌詞自体は少なく、いくつかの歌詞が繰り返されていますが、ロマンチックで、自然を表す歌詞が多いのも好きです。薔薇をモチーフにしていますし。

-確かに、<HEROism>の収録曲だと、枯葉もかしの木も、それから海に関する曲なども自然を歌う曲が多いですね。
(坂下)壮大さなんですね。当たり前だけど、人って壮大な自然の中で生きているんですよ。作曲家がそういう自然を意識して曲を作ったかどうかはすぐにわかります。クラシックが作られた時代にはまわりが自然だらけだったからいいメロディが書けていたと思います。パソコンとかもない時代。どんなだったんでしょうかね。やはり昔の曲は呼吸なんですよ、メロディが。自然な呼吸を旋律に乗せているので、歌っていてなんの淀みもないんです。自然の中で鼻歌で歌っても体に力が入らないメロディなんですよね。

-呼吸ですか。
(坂下)音楽も呼吸、自然も呼吸、地球も呼吸だと思います。全てがその中で作られているので、それを意識できた時に優しい歌が歌えます。呼吸に基づいていない曲は残らないと思います。きっとみんなが好きな曲って、ジャンル関係なくロックでもなんでも音楽に呼吸が入っているんですよね。「歌う」ことを「呼吸を投げる」ことだと考えると、聞いてても気持ちいいですし、うるさくないんです。

-坂下さんも呼吸を投げていますか?
(坂下)投げていますよ。拾ってください(笑)。

-この曲のテクニック的な側面も少し教えてください。
(坂下)この旋律はテクニック的になかなか難しいんです。音程がとても器楽的です。ケルティックにはそういうものが多いですけどね。繰り返しになりますが、呼吸の上がり下がりと跳躍を自然の呼吸で歌うことを目指しました。逆に、細かいことを考えすぎると曲のスケールがちまちましちゃうと思うんですよね。自然の中に自分を置き、力を抜いて、牛のように、喉ではなく体で、動物的に歌いました。

-う、うしですか?
(坂下)すごく発声にいいんですよ。自然の中にいる感じもしますしね。

-それでは投票してくださったファンの方々の意見を聞いてみます。スコットランド民謡が日本語のように聞こえるけどなんででしょうか。
(坂下)そうですね。発音が悪いからかな笑 冗談(笑)やはり言葉や発音云々ではなく、自分の気持ちをメロディと歌詞にぶつけて歌おうとしたからですかね。当たり前のことのようですが、気持ちを入れるって実は難しいことなんです。音程がずれてしまったり、逆に感情を出しすぎてしまったり。自分の呼吸で歌うことを心掛けているので、皆さんの耳にもすんなり入るのだと思います。後、メロディにも皆さん慣れているのかも知れないですね。

-日本人が親しみやすいメロディということですか。
(坂下)戦後日本ではこういうスコットランド民謡が使われることが多かったのでは?と思います。スコットランド民謡には特徴的な和音進行があって人間の心にくる躍動感があるんです。そして今、それを研究され、現代の曲にもこのような和音進行が基になった曲が沢山存在します。だから日本人はこのメロディをノスタルジックに感じるのです。

-こういったスコットランド民謡やケルティックの歌をこれからも歌う予定ですか。
(坂下)歌いたいですね。でもやはりある意味独立したジャンルなんです。こぶしの入れ方なども独特ですし。間違えて日本民謡のように歌ってしまうと困りますので、もう少し自信が出てきたらたくさん歌います。良い曲がいっぱいあるので。

-最後に、この曲の楽しみ方の提案をお願いします。
(坂下)やはり自然です。自然の中で聞いてみてください。ドライブとかピクニックとか。特にこの季節に合うと思いますよ。梅雨入りしてしまいましたけどね(笑)。

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皆様いかがでしたか?インタビュー後、改めてこの曲を聴いてみたら、
確かに大自然の中に立っているような感じがしました。
次はいよいよ最後のインタビューとなります。どうぞお楽しみに!